▽トランプ氏は最初の任期中、厳しい制裁を科し、イランの石油輸出をほぼゼロに追いやった。
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米財務省は10日、制裁を回避して石油の密輸に使用しているイランの「影の船団」をターゲットとする新たな制裁措置を発表した。
同省はイランの石油を輸送してきたタンカーの所有者1人と、インドおよびアラブ首長国連邦(UAE)を拠点とする会社を制裁リストに追加した。
この個人は30隻近い船舶を保有する海運会社のオーナーである。
ベッセント(Scott Bessent)財務長官は声明で、「この会社はイラク、イラン、UAE、オマーン湾の沖合でイラン産石油の違法輸送に従事している」と述べた。
またベッセント氏は「今回の制裁はイラン国営石油会社やイラン軍に代わってイラン産石油を輸送してきた会社および個人が所有・運航するタンカーを対象としている」とした。
第1次トランプ政権は2018年、イラン核合意から一方的に離脱し、イランに厳しい経済制裁を科した。
イランは長い間、核兵器開発を否定してきた。しかし、イランはウラン濃縮を加速させ、兵器級とされる90%に近い60%の濃縮を続けている。
トランプ(Donald Trump)大統領は1期目を通じて実践してきたイランに対する厳しい経済制裁を再開する大統領令に署名。イランの主要収入源である石油産業を標的とする制裁措置が発動した。
米エネルギー省の推計によると、イランの23年の石油輸出額は530億ドル、24年は540億ドルとなっている。24年中の生産量は18年以来最高水準となった。
トランプ氏は最初の任期中、厳しい制裁を科し、イランの石油輸出をほぼゼロに追いやった。イランはバイデン政権下で制裁逃れに成功、輸出量は増加した。トランプ氏はこれを再びゼロにするつもりでいる。
ベッセント氏は「イラン政府は悪徳荷主やブローカーのネットワークに依存し、石油販売を可能にし、この地域を不安定化させる活動資金を調達している」と批判した。「米国はイランの石油輸出のあらゆる要素、特にこの取引から利益を得ようとする犯罪者たちを阻止することに引き続き注力している...」