◎同省による対ハマス制裁は10月7日のイスラエルとの紛争開始以来2回目。
2023年10月17日/パレスチナ自治区、ガザ地区、病院の爆発に巻き込まれた市民(ロイター通信)

米財務省は27日、パレスチナ・ガザ地区を実効支配するイスラム組織ハマスとつながりのある組織・個人に制裁を科した。

同省による対ハマス制裁は10月7日のイスラエルとの紛争開始以来2回目。

同省外国資産管理局 (OFAC)は声明で、「新たな制裁はイランがハマスに資金、後方支援、活動支援を提供していることを示すものである」と述べている。

制裁対象にはハマスのイラン代表、イランの精鋭部隊イスラム革命防衛隊の隊員などが含まれている。

アデエモ(Wally Adeyemo)財務副長官は今週、英ロンドンに赴き、ハマスへの資金援助を断ち切ることで合意した。両政府はハマスをテロ組織に指定している。

アデエモ氏は声明で、「この制裁は国際金融システムを悪用する能力をハマスに与えないよう国際社会と連携し、ハマスの資金ネットワークを解体するという米国のコミットメントを強調するものである」と述べている。

ハマスとイラン政府の連絡役とされる人物はイスラム革命防衛隊の幹部であり、ハマスの戦闘員を訓練・支援したとされる。

米財務省は殉教者旅団(Al-Aqsa Martyrs'Brigades)を含む複数の組織にも制裁を科した。

それによると、殉教者旅団はガザ地区に拠点を置くイスラム聖戦と提携を結び、同旅団を通じて戦闘員の家族に数百万ドルを送金したという。

米財務省はこのやり方について、「家族への送金はテロ活動への勧誘に等しい」と指摘している。

制裁対象となった組織・個人が米国内で所有・管理する資産はすべて凍結される。また、対象の組織・個人は米国民・企業・組織との金融取引を禁じられる。

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