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米国特使「レバノンは失敗国歌」ヒズボラ武装解除に応じず

バラック氏はレバノンについて、「中東再編の流れに唯一追随していない国」と痛烈に指摘。「失敗国家、レバノン=ヒズボラである」と述べた。
2024年1月9日/レバノン郊外の軍事基地、ヒズボラの戦闘員(Hussein Malla/AP通信)

トランプ米政権のバラック(Tom Barrack)シリア担当特使は1日、レバノンを「失敗国家」と呼び、親イラン組織ヒズボラがもたらした混乱を解消できず、機能不全に陥っていると指摘した。

バラック氏はバーレーンで開催中の安全保障関連イベントで講演。シリアと米国の関係が改善に向かっていることを歓迎した。

またバラック氏はレバノンについて、「中東再編の流れに唯一追随していない国」と痛烈に指摘。「失敗国家、レバノン=ヒズボラである」と述べた。

さらに、「どうするかはレバノン国民次第だ。テロ組織が深く根付く国に、米国は一切関与しない」と強調した。

バラック氏は「米国は地域紛争に介入しないが、イスラエルがヒズボラに対してより攻撃的になった場合には、イスラエルを支援する」と付け加えた。

イスラエルとヒズボラによる停戦協定は24年11月末に発効した。

イスラエル軍は協定発効後も首都ベイルートや南部を定期的に空爆。そのほとんどがヒズボラの戦闘員やその関連施設に対するものである。

イスラエルとヒズボラは停戦発効から60日以内にレバノン南部から部隊を撤退させ、その後、レバノン正規軍と国連レバノン暫定軍(UNIFIL)が南部を管理することで合意していた。

しかし、イスラエルはレバノン側が合意を守っていないと主張。撤退を拒否している。

ヒズボラはこの戦争で大打撃を受け、最高指導者のナスララ(Hassan Nasrallah)師を含む指導部のほとんどと5000人以上の戦闘員を失った。

レバノン政府は現在、米国が支援する計画に沿ってヒズボラに武装解除を求めているが、ヒズボラとその支持者はこの計画に反対。対立が深まっている。

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