◎シリア東部には少なくとも900人の米兵とそれに関連する不特定多数の請負業者が駐留している。
シリア東部で米国の支援を受けるアラブ系系組織とクルド系組織が衝突し、少なくとも3人が死亡した。現地メディアが28日に報じた。
それによると、戦闘はイラク国境近く、かつてイスラム国(ISIS)が支配していた地域で発生したという。
この地域で活動する一部の民兵はISIS掃討を目指す米国の支援を受け、大きな役割を果たしている。
シリア北東部に駐留する米軍とクルド人主導の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」は27日、かつて同盟を結んでいた民兵の司令官とその関係者数人を拘束したと伝えられている。
米軍はこの拘束に関する声明を出していない。
AP通信によると、SDFの報道官はこの拘束に関する質問を受け付けなかったという。
イギリスのNGOシリア人権監視団は28日、「SDFがISISやその関連組織だけでなく、トルコ政府と連携してクルド人武装勢力を攻撃している可能性があることを懸念している」と表明した。
今回クルド系組織と衝突したアラブ系組織はISIS関連組織ではないとみられる。
東部地域で活動する活動家たちもクルドとアラブ系組織が28日に衝突したと報告している。
ある活動家は「怒ったアラブ部族がSDFに抗議して主要道路を封鎖した」とSNSに投稿した。
シリア人権監視団によると、クルドの警察部隊は28日、東部地域のバズフィード・ニュース(米ネットメディア・バズフィードの報道部門)事務所を襲撃し、代表を含むジャーナリスト5人を拘束したという。
バズフィード・ニュースは27日に拘束された民兵の司令官から資金提供を受けていたとされる。
バズフィードは声明で「クルド人戦闘員がジャーナリストを拘束し、機材を没収し、事務所を占領した」と明らかにした。
シリア東部には少なくとも900人の米兵とそれに関連する不特定多数の請負業者が駐留している。米軍はSDFなどと連携してISISの復活を阻止している。