米議会、イランへの軍事攻撃に懐疑的な見方、抗議デモ続く中
複数の上院議員が日曜朝のテレビ番組で発言し、軍事攻撃が必ずしも望ましい結果をもたらすとは限らないとの認識を示した。
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米国の一部上院議員が、イランに対する軍事的選択肢の有効性について慎重な見方を示している。イラン国内では反政府デモが激化し、トランプ政権は指導部に圧力をかける手段として軍事行動も辞さない姿勢を示しているが、議会内で懐疑論が高まっている。
11日、複数の上院議員が日曜朝のテレビ番組で発言し、軍事攻撃が必ずしも望ましい結果をもたらすとは限らないとの認識を示した。共和党のランド・ポール(Rand Paul)上院議員は「イラン爆撃が意図した効果を生むかどうか分からない」と述べ、軍事行動がかえってイラン国民を結束させる可能性があると指摘した。民主党のマーク・ワーナー(Mark Warner)上院議員も、過去の歴史的介入の例を挙げ、軍事攻撃が逆効果となり得るリスクを指摘した。
ワーナー氏は、1953年の米国支援によるイラン政府転覆が長期的な政情不安定化を招いた歴史的教訓を挙げ、米国の介入が反発を強める恐れを示した。またイランが米軍基地を標的とする可能性にも言及し、軍事選択のリスクは高いとの認識を示した。
一方で、強硬な対応を求める声もある。共和党のグラム(Lindsey Graham)上院議員はトランプ(Donald Trump)大統領に対してイラン政権の指導層を標的にするよう主張し、反政府デモ支持を明確にするための強い行動が必要だと述べた。またグラム氏は「死をもたらしている指導者を排除すべきだ」と強硬な立場を示した。
こうした議論はホワイトハウスが軍事的、サイバー攻撃などを含む複数の対処策についてトランプ氏への説明を予定しているとの報道を背景にしている。AP通信は米軍および外交当局者が近くトランプ氏に選択肢を提示すると伝えている。
イラン国内では大規模な反政府デモが続いており、これまでに多数の死者や拘束者が出ているとの報告がある。デモは経済的苦境への抗議から始まり、全国的な反体制運動へと拡大している。国際的な人権団体の推計では500人以上が死亡、1万人以上が逮捕され、治安当局とデモ隊の衝突が激化している。
このような情勢のなか、米国内では軍事介入の是非を巡る議論が続いており、議会内外で意見が分かれている。慎重派は地域の不安定化や報復の連鎖を懸念している。一方で、反政府勢力支援や政権圧力強化を訴える人々もいる。トランプ政権の方向性は今後の国際情勢や世論に左右される見通しだ。
