米海軍はホルムズ海峡を通過する船舶を護衛していない、ホワイトハウスが訂正
ホルムズ海峡は世界の原油および液化天然ガスの20%が通過する極めて重要な海路であり、米イスラエルがイランとの戦争状態にある現在、この海域の航行は事実上停止している。
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米ホワイトハウスは10日、米海軍が戦闘状態にあるホルムズ海峡で商船やタンカーを護衛して航行させた事実はないと明らかにした。これはクリス・ライト(Chris Wright)エネルギー長官が同日に投稿した内容を後に削除したことを受けての訂正であり、ホワイトハウスが混乱する情報を整理する形となった。米政府は護衛の検討は続けているものの、現時点では護衛作戦は開始していないと説明している。
この日、ライト氏はX(旧ツイッター)に「米海軍がホルムズ海峡で石油タンカーを護衛し、世界市場への原油供給を確保した」と投稿した。しかし、この投稿は数十分後に削除され、ホワイトハウスのレビット(Karoline Leavitt)報道官は公式に「米海軍は現時点でどの商船も護衛していない」と声明を出した。またレビット氏は、「護衛は選択肢として検討されているが、実行には至っていない」と強調した。
ホルムズ海峡は世界の原油および液化天然ガスの20%が通過する極めて重要な海路であり、米イスラエルがイランとの戦争状態にある現在、この海域の航行は事実上停止している。戦闘の激化を受け、主要産油国は貯蔵設備が満杯になったため生産停止に追い込まれている状況で、国際的なエネルギー市場に大きな混乱が生じている。
トランプ(Donald Trump)大統領は先週、自身のプラットフォームでホルムズ海峡を航行する商船の安全確保について言及し、必要であれば米海軍による護衛を行う意向を表明していた。しかし、具体的な護衛計画や開始時期は示されておらず、今回の投稿削除と訂正によって、実際の運用面での慎重な立場が改めて示された形だ。
米国防総省の高官は護衛任務が実施される場合には詳細な準備と指令が必要で、戦闘地域における継続的なプレゼンス確保やリスク管理が不可欠だと指摘している。また、護衛を行う場合の資源配分や戦術についても複数の選択肢を検討中であると述べている。
一方、イラン側もホルムズ海峡の戦略的重要性を強調し、米軍艦隊や同盟国の動きに強く反発している。革命防衛隊(IRGC)の報道官は米艦隊が海峡に進入した場合にはミサイルや自爆ドローンで阻止すると警告しており、地域の緊張は依然として高い。
ホルムズ海峡を巡るこうした情報の混乱は、戦時下における情報管理の難しさを浮き彫りにしている。市場関係者は誤った情報が出回ることで原油価格や保険料に影響を与える可能性を懸念し、正確な情報伝達の重要性が改めて認識されている。今後、米政府がどのように護衛任務の実施可否を判断し、その方針を公表するかが注目される。
