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米軍、イランへの大規模軍事作戦に備える=報道

米軍の準備が進む一方で、イラン側も反撃の意思を示し、報復の連鎖が地域全体に広がる可能性が指摘されている。
2025年6月15日/イラン、首都テヘラン、イスラエル軍の空爆を受けた石油貯蔵所(Getty Images/AFP通信)

米軍がイランに対して数週間に及ぶ可能性のある大規模な軍事作戦の準備を進めている。ロイター通信が政府関係者の話しとして13日に報じた。それによると、作戦は単発的な攻撃にとどまらず、持続的な軍事行動へ発展する恐れがあり、両国間の緊張が高まっている現状を反映している。

ロイターによると、国防総省はトランプ(Donald Trump)大統領の命令があれば、数週間にわたる継続作戦に備えて軍の態勢を強化しているという。追加の空母打撃群や戦闘機、ミサイル搭載駆逐艦、数千人規模の部隊が中東へ展開されつつあり、従来の一度きりの攻撃よりも複雑かつ大規模な作戦計画が検討されている。

この背景には、イランの核問題を巡る交渉の難航がある。米国とイランはオマーンで核に関する外交協議を行ったが進展は限定的で、トランプ氏は交渉が容易ではないことを認めつつ、「恐怖を与えることが状況を解決する唯一の方法だ」と述べていた。

米軍の準備が進む一方で、イラン側も反撃の意思を示し、報復の連鎖が地域全体に広がる可能性が指摘されている。イラン革命防衛隊(IRGC)は、もし自国領土が攻撃されれば中東各地にある米軍基地を標的にするとの警告を出している。専門家の間では、双方の軍事衝突が長期化し、航空・ミサイル戦力を含む大規模な対立へと発展するリスクが高まっているとの見方が出ている。

米国の軍事展開はすでに具体化しており、国防総省は原子力空母ジェラルド・R・フォードを中核とする2つ目の空母打撃群を中東へ移動させている。トランプ氏はこの増派について、「合意が成立しない場合に備えるもの」と説明している。

このような軍事的圧力と並行して、米国内外で外交的解決を求める声も強まっているが、現時点で核・ミサイル問題を含めた包括的な合意には至っておらず、米軍の対応は「全ての選択肢をテーブルに載せている」とのホワイトハウス報道官の発言が示すように、軍事行動の可能性も排除されていない。

トランプ政権の政策はイスラエルをはじめ同盟国の安全保障懸念とも関連しており、イスラエル首相は米国との協議に際して「合意にはイスラエルに重要な要素が含まれるべきだ」と述べている。これらの要素が重なり、米国とイランの間では軍事的な緊張が一段と高まっている状況だ。

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