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米軍、シリアのISIS関連施設30カ所以上を攻撃=CENTCOM

この一連の攻撃はISISの残存勢力の戦闘能力を削ぐとともに、同組織の再興を阻止する狙いがあるとされる。
米海軍の攻撃ヘリ(Getty Images)

米軍は2月3日から12日にかけて、シリア国内のイスラム国(ISIS)関連の拠点を標的にした空爆を実施し、30以上の標的を攻撃した。米中央軍(CENTCOM)が14日、明らかにした。この一連の攻撃はISISの残存勢力の戦闘能力を削ぐとともに、同組織の再興を阻止する狙いがあるとされる。

声明によると、米軍は固定翼機、回転翼機、ドローンを用いて10回の攻撃を実施し、武器庫やインフラ設備などを重点的に攻撃した。これらの施設はISISが作戦や装備の維持に利用してきたとされ、攻撃の対象には通信施設や兵站(へいたん)拠点も含まれていたという。

こうした作戦は、2025年12月にISISが中部パルミラで米軍とシリア軍を襲撃し、米兵2人と米国籍の通訳1人が死亡した事件への対応として始まった軍事作戦の一環である。CENTCOMはこの報復作戦以来、2カ月間で50人以上のISIS戦闘員を殺害または拘束し、100カ所以上のインフラを攻撃したとしている。

米軍の攻撃と並行して、シリア国防省は今週、米軍が長年駐留していたタンフ基地をシリア軍が引き継いだと発表した。タンフは2014年にISISに対抗する国際軍の主要拠点として設置され、米軍撤退後は政府軍の管轄下に置かれている。

米軍はシリア北東部に収容されていた多数のISIS容疑者をイラク政府の要請に基づき移送し、裁判にかける手続きを進めていると報じられている。数千人規模の移送が完了に近づいており、これも残存勢力の抑止に寄与すると見られる。

これらの軍事行動は、米国がシリア内でのISIS勢力の脅威を抑え込みつつ、地域の安定に向けた取り組みを継続していることを示すものだが、同時に複雑化する現地情勢を反映している。暫定政権とクルド人自治区の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」の間での緊張や、隣接地域での政治的再編成が進む中、ISISの再興リスクを完全に排除するには依然として課題が残るとの指摘もある。

米軍のこれらの空爆が地域住民や非戦闘員に与えた影響など、詳しい情報は公開されていないが、国際社会はISISの残存勢力対策と人道的懸念のバランスに引き続き注目している。

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