◎両国の高官は、過激派組織の封じ込め、人道援助、外国人とアフガニスタン国民の避難などについて協議した。
10月9日、米国の外交当局者が8月末のアフガニスタン撤退完了以来初となるタリバンとの対面交渉を行った。
カタールの首都ドーハで会談した両国の高官は、過激派組織の封じ込め、人道援助、外国人とアフガニスタン国民の避難などについて協議した。米主要メディアによると、タリバンは外国人を含む希望者の国外避難に理解を示したという。
しかし、AP通信によると、タリバンの政治報道官であるスハイル・シャヒーン氏は、「国内で活発に活動しているイスラム国(ISIS)やその他の関連グループへの対処で米国と協力することはないだろう」と述べたという。
ISISの自爆テロ犯は8日、北部クンドゥズ州のモスク内で自爆し、少数派のシーア派イスラム教徒少なくとも50人を殺害した。ISISはかつて拠点を置いていた東部ナンガハール州などでもタリバンやシーア派に対する攻撃を繰り返している。
カタールでの会談後、タリバンのアミール・ハーン・ムッタキ外相は記者団に対し、「双方は2020年に署名したドーハ合意の条件を支持することに合意した」と述べた。
2020年2月29日に米国とタリバンが署名した協定には、アフガニスタン国内で活動するNATO軍の撤退、当時のタリバンの支配地域におけるアルカイダの活動の阻止、そしてタリバンとアフガニスタン政府間の協議の促進などが盛り込まれている。
ムッタキ外相は、「米国はタリバン(アフガニスタン)にコロナワクチンと人道援助を提供すると約束した」と述べた。
ホワイトハウスは9日の会談に関する声明をまだ発表していないが、AP通信によると、国務省の当局者は以前、「米国はタリバンに女性の権利を尊重し、文民政府を形成し、国内での人道機関の活動を許可するよう圧力をかけるために会談を開催する」と述べたという。
双方は10日に再度会談する予定と伝えられている。
ムッタキ外相は記者団に対し、「アフガニスタン・イスラム首長国は国際社会との関係を改善したいと思っているが、内政干渉は一切受け付けない」と警告した。どの要求が内政干渉に当たるかは不明。
一方、アフガニスタンの北部クンドゥズ州では自爆テロで犠牲になった人々の葬儀が行われた。ある会葬者はロイター通信の取材に対し、「遺体は集団墓地に埋葬されます」と語った。「少数派に選択の余地はありません...」
現地メディアによると、タリバンの当局者は首都カブールの公園でテント生活を送っている国内避難民をバスで自宅に送り始めているという。
クンドゥズ州から避難してきた女性はAP通信に、「ISISのテロは怖いが、戻らなければならない」と語った。「食べ物と水が尽きたのでクンドゥズに戻るつもりです。しかし、自宅にも食べ物はありません...」