◎国連は報告書の中で、飢餓に苦しめられている子供、約230万人のうち、約40万人が2021年末までに餓死する可能性があると警告し、資金不足が人道プログラムを妨げていると述べた。
国連の報告によると、イエメンで生活する200万人以上の子供たちが深刻な急性栄養失調に直面しているという。
イエメン内戦は中東で最も貧しい国を荒廃させ、世界最悪の人道的危機を引き起こした。
国連は報告書の中で、飢餓に苦しめられている子供、約230万人のうち、約40万人が2021年末までに餓死する可能性があると警告し、資金不足が人道プログラムを妨げていると述べた。
アメリカやEUの支援国などは約束した支援を提供できず、危機を悪化させた。
報告書によると、約120万人の妊婦および授乳中の女性も、深刻な栄養失調に直面する可能性があるという。
食糧農業機関(FAO)と共同で報告書を作成した世界食糧計画(WFP)のデビッド・ビーズリー事務局長は、「イエメンの子供と家族は栄養失調に苦しみ、生き残ることにとても苦労しています。彼らは助けてほしいと叫んでいます」と述べた。
デビッド・ビーズリー事務局長:
「イエメンの危機は、紛争、経済崩壊、深刻な資金不足の組み合わせで著しく悪化しました」
ビーズリー事務局長によると、イエメンの市民に最低限の食糧や医療を提供するために必要な予算は約34億ドルだが、2020年に各国が支出した人道プログラム予算の総額は20億ドルに満たなかったという。
ユニセフはイエメンの子供、約1,200万人が何らかの支援を必要としていると推定した。これには食糧援助、医療サービス、飲料水、教育、最貧の家族を助けるために必要な助成金などが含まれる。
2014年、シーア派反政府組織「フーシ」が首都サナアと北部の大部分を占領した。これを受け、サウジアラビア主導の連合軍は国連が支援するイエメン政府を復活させるために、軍事介入を開始した。
サウジアラビアの空爆は一定の効果を上げると思われたが、フーシ派との戦争は膠着状態に陥り、街と市民の生活だけが崩壊した。
先週、ジョー・バイデン大統領は、サウジアラビアへの武器供給を停止し、フーシ派の「アンサー・アッラー」に対する外国テロ組織(FTO)の指定を解除すると発表した。
トランプ政権は先月、アンサー・アッラーをFTOに指定した。人道支援団体およびその他の援助機関はこの決定を「数百万人に対する死刑宣告」と呼んだ。
アンサー・アッラーを含むフーシ派組織は「イエメンのほぼ全域」を支配している
FTOに指定されたアンサー・アッラーに支援(物資、データなど)を提供することは違法である。つまり、公式の免除がなければ、アンサー・アッラーの支配下に置かれている市民に食糧を提供することはできない。
バイデン政権の決定はイエメンで働いている人道支援団体などに歓迎された。
世界保健機関(WHO)のテドロス・アダノム事務局長は、「栄養不良の子供たちは病気にかかりやすくなります...それは致命的な悪循環を引き起こします。しかし、比較的安価な介入で多くの命を救うことができます」と述べた。