◎女性はNGO、大学、中等学校から排除され、公園すら利用できない。
国連アフガン支援団(UNAMA)のポツェル(Markus Potzel)代表代行は8日、タリバンの教育相と会談し、女性の大学就学禁止令などについて協議したと明らかにした。
タリバンは先月20日、公立・私立の大学に対し、追って通知があるまで女子学生の就学を禁じるよう命じた。
この決定は西側の主要国だけでなく、サウジ、カタール、トルコなどのイスラム教徒が大多数を占める国々からも非難を集めた。
タリバンは大学構内における男女混合を防ぎ、一部の大学の科目がシャリア(イスラム法)に反していると主張。禁止令を擁護した。
タリバンはこの禁止令の後、女性のNGO就労を禁じた。この決定も非難を集め、アフガン人を支援している主要な人権団体は活動停止に追い込まれた。
UNAMAによると、ポツェル氏は教育相との会談でこれらの禁止令の即時撤回を求めたという。
ポツェル氏は「女性の教育とNGO就労禁止は、すべてのアフガン人に害を及ぼす」と警告した。
アフガンで活動する国際協力NGOケア・インターナショナル、ノルウェー難民協議会(NRC)、セーブ・ザ・チルドレン、国際援助団体「国際救済委員会(IRC)」などの職員の大半が女性である。
一方、教育相はポツェル氏に対し、「政府はイスラムと国家の価値を守りながら、アフガン人の発展と向上のために尽くしている」と述べたという。
教育相は「反対派は政府が邪悪な目的を達成するために禁止令を出したと主張しているが、それは大きな誤りであり、政府は国民のために働いている」と主張した。
また教育相は「政府はシャリアに反する要求は決して受け入れない」と断言した。
ポツェル氏は「高等教育はその国の経済に直接的な影響を与える」とし、考えを改めるよう要請。協議は平行線をたどった。
またポツェル氏はアフガンの高等教育の発展に協力することを約束し、教育相に女性教育の計画を速やかに履行するよう求めた。
国連によると、ポツェル氏はこの数日、NGO禁止令を出した経済相、副首相、内相、カルザイ(Hamid Karzai)元大統領らと会談し、女性の権利について協議したという。
国連安保理は来週、この問題に関する非公開会合を開く予定だ。
安保理は先月末の共同声明で、タリバンに政策の撤回を迫った。