◎ガザの保健当局によると、イスラエル軍の攻撃による死者は3万2000人を超えた。
国連のグテレス(Antonio Guterres)事務総長は23日、ガザ紛争の即時停戦を改めて強く呼びかけた。
グテレス氏はガザ南部ラファと国境を接するエジプトの国境検問所近くを訪問。「武器を置く時がきた」と訴えた。
イスラム組織ハマスの人質解放と即時停戦を結び付ける米国の国連決議案は22日、ロシアと中国の拒否権により、否決された。
グテレス氏はイスラエルに対し、陸路によるガザ全域への物資搬入を認めるよう要請した。
またグテレス氏はガザ北部で大飢饉のリスクが劇的に高まっていると警告。物資搬入を加速させなければ、5月までにそれが現実になる恐れがあると訴えた。
国連が今週公表した総合的食料安全保障レベル分類(IPC)報告書によると、ガザの住民に安定して食料を供給できるような停戦が実現しない場合、3月中旬から5月末でに「未曽有の大飢饉」に発展する恐れがあるという。
IPCは「110万人がいつ餓死してもおかしくない状況にある」と警告した。
グテレス氏は「ガザに物資を殺到させる時が来た。選択肢は明らかだ。飢饉ではなく、回復を選択しなければならない」と呼びかけた。
またグテレス氏は何の行動も起こさずにいれば、リアルタイムで世にも恐ろしい飢饉を目の当たりにすることになる警告した。「多くの子供を含む数十万人が飢え死にする様子をリアルタイムで伝えるような事態だけは避けてください...」
ガザの保健当局によると、イスラエル軍の攻撃による死者は3万2000人を超えた。