国連人権トップ、緊急会合でイラン政府の「残酷な弾圧」を非難
これは国連人権理事会がスイス・ジュネーブで開いた緊急特別会合での発言であり、各国がイラン情勢に関する懸念を表明した。
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国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は23日、イラン国内で発生している大規模な反政府デモに対する当局の強硬措置を「残酷な弾圧」と強く非難し、イラン政府に対し、直ちにこの弾圧を終わらせるよう求めた。これは国連人権理事会がスイス・ジュネーブで開いた緊急特別会合での発言であり、各国がイラン情勢に関する懸念を表明した。
ターク(Volker Turk)高等弁務官はイラン当局によるデモ隊への武力行使や恣意的な拘束、即決裁判、過度の刑罰などが継続しているとして、これらを重大な人権侵害と断じた。また、拘束されている人々の即時釈放と、死刑の全面的なモラトリアム(執行停止) を求めた。さらに、弾圧で死亡したとされる多数の犠牲者に言及し、当局に対して「再考し、引き下がり、弾圧を終わらせる」よう強く訴えた。
この緊急会合はイギリス、ドイツ、アイスランド、モルドバ、北マケドニアなど複数の国の要請を受けて開催され、国際社会の幅広い支持を得ている。会合では、イラン指導部が国内外で批判を受ける中、自国の対応を正当化する姿勢にも触れられた。イラン代表は抗議活動を「テロ行為」「外国勢力の影響」と主張し、会合の正当性を否定したが、多くの参加国はこれを内政干渉の言い訳として退けた。
報告によると、反政府デモは昨年12月28日に始まり、その後全国に広がった。デモのきっかけは経済的困難や生活環境の悪化で、やがて政治体制への不満と抗議行動に発展した。人権団体の報告ではこれまでに数千人が死亡、数万人が逮捕されたとみられるが、イラン政府は死者数について異なる数字を提示している。
国連人権理事会の特別会合では、現地からの映像や証言をもとに、治安部隊による実弾使用や広範な拘束、拷問といった深刻な人権侵害が報告された。こうした行為は国際法に反するとして、独立した国際調査団による証拠収集と責任追及の必要性が強調された。
EUやイギリスなど西側諸国の代表も会合で発言し、イラン当局による暴力的対応を批判する声明を発表した。EU代表は抗議者の基本的権利を尊重し、通信の全面再開や虐待的措置の撤回を求めるとともに、人権侵害に対する説明責任を強調した。
一方、中国やパキスタン、キューバなど一部の国々は会合での対応を「内政干渉」として批判し、イラン政府の立場を擁護する発言もあった。しかし、多くの国が人権保護の重要性を訴え、理事会での決議や調査の継続を支持する姿勢を示している。
この緊急会合は国際社会がイランのデモ弾圧に強い関心を持ち、責任追及や人権救済のための具体的措置を模索する場となった。今後、国連内部での議論や法的措置の可能性が焦点となる見通しである。
