◎被弾したのはマーシャル諸島船籍のタンカー。イギリスの企業が運航し、ロシア産のナフサ(石油製品のひとつ)をシンガポールに輸送していた。
イエメンのシーア派武装勢力フーシがアデン湾を航行していた石油タンカーに向けてミサイルを発射、着弾し、火災が発生した。現地メディアが27日に報じた。
それによると、被弾したのはマーシャル諸島船籍のタンカー。イギリスの企業が運航し、ロシア産のナフサ(石油製品のひとつ)をシンガポールに輸送していた。
AP通信はタンカーの救援活動に当たったインド海軍当局者の話しとして、「船内で火災が発生したものの、数時間後に鎮火し、ケガ人はいなかった」と伝えている。
フーシ派はイスラエル軍がパレスチナ・ガザ地区から撤退するまで紅海やアデン湾の船舶を攻撃し続けると表明している。
APによると、フーシ派がロシア産天然資源を運ぶ貨物船を攻撃したのは初めて。イギリスは今月、米国と連携してフーシ派の拠点を空爆していた。
米中央軍は27日未明、イエメン領内でミサイルを準備していたフーシ派の拠点を空爆したと発表。この数時間前、米軍はフーシ派のミサイルを撃墜していた。
報道によると、フーシ派の攻撃を受けたタンカーの乗組員はインド人25人とスリランカ人2人で構成され、近海を航行中の船舶に救援を要請。インド海軍などがこれに応じたという。
フーシ派はこの攻撃に関する声明を出していないが、米国の空爆に対抗する報復とみられる。