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ウーバーと百度、ドバイで「自動運転タクシー」運用へ

新サービスはウーバーのアプリ上で提供され、利用者は通常のウーバーXやウーバー・コンフォートと同様の操作で「自動運転(Autonomous)」を選択するか、該当エリアで配車依頼を出すと自動運転車がマッチングされる仕組みとなる。
配車サービス大手ウーバーのロゴ(ロイター通信)

米ライドシェア大手ウーバーと中国の大手IT企業・百度(バイドゥ)は10日、完全自動運転による配車サービスをアラブ首長国連邦(UAE)ドバイで開始すると発表した。両社は2026年初めにも、ウーバーの配車アプリで自律走行タクシー「アポロ・ゴー(Apollo Go)」を利用できるようにする計画で、これは自動運転技術の国際展開を加速させる動きとなる。

新サービスはウーバーのアプリ上で提供され、利用者は通常のウーバーXやウーバー・コンフォートと同様の操作で「自動運転(Autonomous)」を選択するか、該当エリアで配車依頼を出すと自動運転車がマッチングされる仕組みとなる。まずはドバイ市内の特定エリアで開始し、運用状況や規制当局の承認を踏まえて順次カバー範囲を広げる方針だ。

この取り組みはウーバーと百度が2025年に締結した国際展開に関する戦略的提携に基づくもので、米国内と中国本土以外で数千台規模の自動運転車をウーバープラットフォームに展開する計画の一環となっている。百度は「アポロ・ゴー」の自動運転サービスを中国国内で2022年から商用運用しており、2025年10月時点で世界22都市でサービスを展開中、累計1700万件以上のライドを完了している。

自動運転タクシーの商用化は、世界的に激化するロボタクシー市場での競争の核心となっている。ウーバーはこれまでも多数の自動運転関連企業との提携を進める一方、競争相手の米ライドシェア大手リフトとも百度が提携して欧州での自動運転タクシー展開を計画している。こうした動きは、完全自動運転技術の商用採用を促進し、将来的には運転手不要の配車サービス普及につながるとの見方がある。

一方、ドバイ政府は2030年までに同市の移動サービスの25%を自動運転にするという目標を掲げ、自律走行技術の導入を積極的に進めてきた。ドバイ道路交通局(RTA)も今回のプロジェクトに協力し、規制面やインフラ面での支援を行っている。こうした行政の後押しを背景に、自動運転技術は都市交通の中心的な役割を果たす可能性がある。

専門家は、自動運転タクシーの導入は交通効率の向上や安全性の強化に寄与する一方で、社会的受容や安全基準、法規制の整備が重要な課題になると指摘している。また、完全自動運転車が一般道で走行するには、交通状況の複雑さや気象条件への対応など、高度なシステム信頼性が不可欠だとの見方も示されている。

ウーバーと百度が展開する自動運転配車サービスは、ドバイを足がかりに中東や欧州、アジアでの普及拡大を目指すものであり、今後の走行データや法整備の進展が成功の鍵を握ると見られている。

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