UAE、スーダン航空機の離着陸禁じる=国営メディア

スーダン軍政は5月にUAEとの外交関係を断絶した。
UAE(アラブ首長国連邦)ドバイのドバイ国際空港(ロイター通信)

スーダンの国営テレビは6日、UAE(アラブ首長国連邦)の航空当局がスーダンの航空機の入域を禁じたと報じた。

それによると、UAE当局はアブダビ空港に駐機しているスーダン機の離陸も禁じたという。

国営テレビは軍政当局者の話しとして、「航空当局はこの決定に異議を唱え、UAEの関係機関や航空各社と連絡を取り合っている」と伝えている。

UAE当局はこの決定に関するコメントを出していない。

スーダン軍政は5月にUAEとの外交関係を断絶した。

軍政はUAEが同国の準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」に武器を供給し、その影響で内戦が長引いていると主張。UAEはこれを否定している。

軍政とRSFは23年4月から首都ハルツームなどの支配権を争っている。

この内戦は世界最悪の人道危機に発展。人口の半数以上にあたる約2500万人が飢餓に直面し、数万人が死亡、1400万人以上が避難を余儀なくされ、うち約500万人が周辺国に逃れたと推定されている。

激戦が続くダルフール地方では複数の地域で餓死者が出ているという情報もある。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。

国連は23年4月~24年6月の間にハルツームだけで2万6000人以上が死亡。さらに数千人が病気や栄養失調などで死亡したと推定している。

正確な死傷者数は明らかになっていないが、昨年公表されたデータによると、開戦から14か月間でハルツームだけで6万1000人が死亡した可能性がある。

RSFは先月末、新政府を立ち上げ、軍政を倒すまで戦い続けると誓った。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは昨年11月、UAEが製造し、フランスの防衛システムを搭載した装甲車をRSFが使用していると発表した。

ソーシャルメディアでも軍に鹵獲されたり破壊されたりしたUAE製装甲兵員輸送車(APC)の写真が拡散している。

SHARE:
この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします