メタンガス中毒によりトルコ兵12人死亡 イラク北部の洞窟

兵士たちはクルド系武装勢力に殺害された同僚の遺体を捜索していた。
イラク、北部クルド自治区の洞窟入り口(Getty Images)

トルコ国防省は7日、イラク北部での洞窟捜索作戦中にメタンガス中毒により兵士12人が死亡、7人が負傷したと明らかにした。

兵士たちはクルド系武装勢力に殺害された同僚の遺体を捜索していた。

国防省によると、クルド人自治区にある洞窟を捜索中、19人がメタンガスに曝露。そのうち5人が6日に、7人が7日に死亡したという。

メタンガスは無味無臭で、高濃度になると酸素欠乏を引き起こす。

国防省は声明で、「この悲劇的な事故で命を落とした12人の兵士のために祈る」と述べ、負傷した兵士たちの早期回復を願うとした。

また同省は国防相と軍司令官が現地に向かっていると明らかにした。

この洞窟には2022年4月にクルド労働者党(PKK)に対して開始した作戦で死亡した兵士の遺体が遺棄されているとみられる。

トルコ政府と40年に渡って対立してきたPKKは5月、新たな和平構想の一環として、解散および武装解除を宣言した。

オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。

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