トルコ大統領、クルド労働者党(PKK)の武装解除を歓迎
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。
の戦闘員(AP通信).jpg)
トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は12日、イラク北部に拠点を置く「クルド労働者党(PKK)」の武装解除プロセスが始まったことを歓迎し、これをトルコの歴史における「痛ましい章の終わりの始まり」と評した。
エルドアン氏は首都アンカラで開催された与党・公正発展党(AKP)の会議で、「PKKが責任を負う40年以上に及ぶテロの災厄が終結に向かっている」と語った。
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。
トルコ、米国、EUがPKKをテロ組織に指定している。
PKKは5月、新たな和平構想の一環として、解散および武装解除を宣言した。
PKKは5月5~7日までイラク北部の2カ所で党大会を開催。この大会で解散と武装解除が決まった。
PKKは11日からイラク北部スレイマニヤで武装解除を開始。戦闘員たちは大きな鍋に武器を投げ込み、火をつけた。
武器を破棄した戦闘員はイラクに残り、PKKとしての活動を停止するとしている。
エルドアン氏は演説の中で、「PKKとの交渉はなかった」と主張した。
当局はPKKの武装解除と引き換えに、何かしらを与えたかどうかを明らかにしていない。
エルドアン氏は和平プロセスを監督する議会委員会が設立されると明らかにした。
PKKの創設メンバーであるアブドラ・オカラン(Abdullah Ocalan、76歳)受刑者は9日、党員に対し、政府との和平プロセスを進めるよう改めて呼びかけた。