◎トルコの国会でこのような乱闘は日常茶飯事だ。
トルコ・アンカラの国会で16日、与野党議員による激しい乱闘が発生し、数十人が拳を交え、罵り合った。
地元テレビ局が報じた映像には演壇で発言する与党・公正発展党(AKP)の議員に野党・トルコ労働者党(TIP)の議員がとびかかる様子が映っていた。
この野党議員はAKPをテロ組織と呼び、殴りかかったとされる。
その後、数十人の議員が演壇に殺到。女性議員が殴られ、演壇に続く階段に血痕が残った。別の野党議員も負傷したと報じられている。
トルコの国会でこのような乱闘は日常茶飯事だ。
野党・共和人民党(CHP)の党首は乱闘に関与したすべての議員を厳しく非難した。「恥を知るべきだ。言葉ではなく、拳が飛び交い、血が流れた。女性議員を殴った者までいる...」
この臨時国会は昨年の議会選で選出された収監中のアタレイ(Can Atalay)氏について議論するため招集された。
アタレイ氏は2013年、当時の首相であったエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)氏の統治に異議を唱えた反政府デモに参加したとして、禁固18年を言い渡された。
アタレイ氏は当選以来、国会議員になるために戦い続けている。国会議員になれば、不逮捕特権により、刑務所から釈放される。アタレイ氏は任期が終われば刑務所に戻ると言っている。
憲法裁判所はアタレイ氏の当選を認めたものの、下級審が別の裁判で釈放を認めない判決を下した。
憲法裁は8月1日、アタレイ氏に有利な3度目の判決を下し、同氏の議員資格を剥奪することはできないとした。