◎現職のエルドアン大統領の得票率は52.18%、野党統一候補のクルチダルオール党首が47.82%だった。
トルコの選挙管理委員会は1日、先月28日に行われた大統領選・決選投票の最終結果を公表した。
それによると、投票率は85.72%。現職のエルドアン(Recep Tayyip Erdogan、69歳)大統領の得票率は52.18%、野党統一候補のクルチダルオール(Kemal Kilicdaroglu、74歳)党首が47.82%だった。
選管は声明で「エルドアン氏が選出されたことを確認し、結果は官報に掲載される」と報告した。
国営アナトリア通信によると、エルドアン氏は1日中に就任宣誓する予定。その後、数日中に新内閣の人事を発表するとみられる。
エルドアン氏は経済状況の悪化、数百万人のシリア難民の帰還を求める圧力、5万人以上が死亡した今年2月の大地震からの復興など、多くの問題を抱えている。
投資家やアナリストはエルドアン氏が従来型の経済政策に回帰するか否かに注目しているようだ。
公式統計によると、トルコの先月の消費者物価指数(CPI)は昨年10月のピーク(88%)から44%まで低下した。しかし、多くの専門家が闇市場などにおける実際のインフレ率はこれをはるかに上回ると指摘している。
エルドアン氏は世界中の経済学者が認めているインフレ抑止策に異議を唱え、「利下げでインフレを抑える」と主張している。