◎モハムド氏を逮捕しなかったとされる警察官の捜査が別途始まった。
トルコ・イスタンブールで交通死亡事故を起こし、その後出国したとされるソマリア大統領の息子の返還・逮捕を求める声が高まっている。
モハムド(Hassan Sheikh Mohamud)大統領の息子であるモハムド氏は6日、イスタンブール市内でバイクと衝突。38歳のバイク便配達員の男性が病院で死亡した。
当局は男性の死後、モハムド氏の逮捕状を発行し、出国を禁じたとされるが、地元メディアによると、モハムド氏は令状が出た時点ですでにトルコを出国していたという。
イスタンブールの中心部ではバイク便配達員数十人がデモを行い、中央政府に対し、モハムド氏を裁判にかけるよう要請した。
イスタンブールのイマモール(Ekrem Imamoglu)市長はX(旧ツイッター)に事故当時の防犯カメラの映像とコメントを投稿。「容疑者は一度も拘束されることなく、トルコを離れた。エルドアン政権は自国民より外国の要人の権利を重視しているようだ」と書き込んだ。
これに対し、法務省の報道官は11日付けの声明で、「モハムド氏を逮捕するための手続きを開始した」と述べたが、詳細は明らかにしなかった。
また報道官は「肩書きに関係なく、法の下では誰もが平等であり、国際的な手続きを含め、容疑者逮捕に向けた取り組みを綿密に進めている」と主張した。
地元メディアによると、モハムド氏を逮捕しなかったとされる警察官の捜査が別途始まったという。
モハムド氏の現在地は明らかになっておらず、ソマリア政府はこの事件に関する声明を出していない。