◎スウェーデンと隣国のフィンランドは昨年、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、NATOに加盟を申請した。
トルコのエルドアン大統領(右)とスウェーデンのクリステション首相(Bloomberg)

トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領がスウェーデンのNATO加盟議定書に署名し、国会に提出した。大統領府が23日、明らかにした。

スウェーデンと隣国のフィンランドは昨年、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、NATOに加盟を申請。フィンランドは昨年4月に加盟を果たした。

エルドアン氏はスウェーデン政府がクルド系武装勢力を取り締まらないことに憤慨し、加盟手続きを遅らせていた。

またエルドアン氏はスウェーデンで起きた一連のコーラン(イスラム教の聖典)焼却デモにも腹を立てていた。

NATO加盟31カ国のうちスウェーデンの加盟を認めていないのはトルコとハンガリーだけである。

トルコ大統領府によると、エルドアン氏はスウェーデンのNATO加盟議定書に署名し、国会に提出したという。議定書の審議日程は明らかになっていない。

スウェーデン政府はこの動きを歓迎した。

スウェーデンのクリステション(Ulf Kristersson)首相はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「トルコのエルドアン大統領が議定書を国会に提出したと聞いて嬉しい」と書き込んだ。「あとは国会の承認を待つのみです。我々はNATOの一員になることを楽しみにしています」

スウェーデンのコーラン焼却デモに抗議するデモは中東全体に波及し、一部の国では在スウェーデン領事館が襲撃を受ける事態に発展した。

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