◎シリア内戦中、トルコはアサド政権追放を目指す北西部の反体制派を支援した。
トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は28日、10年以上前に国交を断絶した隣国シリアとの国交回復に意欲を示した。
シリアのアサド(Bashar Assad)大統領も今週、同様の見解を示し、「緊張関係を終わらせ、関係を正常化させる意思がある」と表明していた。
エルドアン氏は首都アンカラの記者団に対し、「国交を回復しない理由はない」と語った。
シリア内戦中、トルコはアサド政権追放を目指す北西部の反体制派を支援した。
アサド政権はこれに猛反発。トルコがテロリストとみなす米国支援のクルド人勢力を標的にした2016年以降の数回の軍事侵攻によって領土を占領したと繰り返し非難してきた。
国営シリア・アラブ通信(SANA)は26日、アサド氏がロシア特使と会談した際、「シリアとトルコの関係に関する全てのイニシアチブにコミットしていると伝えた」と報じた。
それによると、アサド氏は自国領土の主権を堅持し、そこに根付くあらゆる形態のテロリズムおよび組織と戦うことを再確認したという。
シリア内戦の犠牲者は50万~60万人と推定されている。被害の全容は明らかになっておらず、調査が進む目途も立っていない。