◎2011年にシリアで内戦が勃発すると、トルコはシリア難民を慈愛の心で受け入れ、世界最大の難民受け入れ国となった。
トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は1日、シリア人への暴力に関与したとして67人が逮捕されたことを受け、「野党が外国人嫌悪を人種差別を煽っている」と主張した。
この反シリア暴動は中部カイセリで6月30日に発生。そこで生活するシリア難民が7歳のシリア人少女に性的暴行をしたという報道に激怒した市民が放火や略奪を行った。
憤慨した人々は車に火を放ち、シリア人が経営する小売店を略奪。シリア人に立ち去るよう呼びかけた。
イェルリカヤ(Ali Yerlikaya)内相はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「この暴力に関与したとされる67人が逮捕された」と書き込んだ。
エルドアン氏はテレビ演説で、「シリア難民の送還を主張する野党が暴力を扇動している」と非難した。
またエルドアン氏は「排外主義やシリア難民への憎悪を煽っても、何も達成できない。昨日カイセリで起きた暴動は小さな反対派がもたらした毒である」と述べた。
2011年にシリアで内戦が勃発すると、トルコはシリア難民を慈愛の心で受け入れ、世界最大の難民受け入れ国となった。しかし、トルコが経済的困難に直面するにつれ、反移民感情が高まった。
政府の統計によると、トルコで生活する難民は約360万人。実際はもっと多いという意見もある。