◎地元の人権団体は100人以上が逮捕されたと報告している。
トルコのLGBTQ+(性的少数者)団体は26日、イスタンブールの中心部で行われたプライド・パレードの参加者数十人が警察に逮捕されたと発表した。
トルコの最大都市は2015年からプライド・パレードを禁じているが、それでも毎年、6月の「プライド月間(Pride Month)」を記念して大勢の人々が市内を行進する。
イスタンブールLGBTQ+プライドウォーク委員会はツイッターに、「私たちは諦めない、恐れない!」と投稿し、警察を批判した。「私たちは諦めず、活動を継続します!」
イスタンブールに拠点を置く著名なLGBTQ+団体「Kaos GL」によると、警察はパレードが始まった現地時間午後5時に参加者52人を逮捕したという。
地元の人権団体は100人以上が逮捕されたと報告している。
イスタンブール警察と政府はコメントを発表していない。
ソーシャルメディアで共有された写真や動画には、報道カメラマンを含む大勢の参加者が機動隊に圧倒され、警察のバスに押し込まれる様子が映っていた。AP通信は「多くの参加者が殴られた」と報じている。
警察のヘリコプターが上空を旋回する中、地元住民は窓やバルコニーからパレードを応援していた。
一方、警察はパレードに先立ち、タクシム広場近くの地下鉄駅を封鎖していた。
トルコはイスラム教徒が大多数を占める国の中でプライド・パレードを許可する数少ない国のひとつであった。
最初のパレードはエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領が政権を握った翌年(2003年)に開催された。
エルドアン氏は近年、イスラム教の教えに反するグループのイベントを厳しく取り締まっている。
ここ数年のプライド・パレードは大小問わず取り締まりの対象となり、催涙ガスやゴム弾が使われることも珍しくない。