トルコ・リビア・イタリア首脳会議、地中海の移民問題について協議
リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
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トルコ大統領府は1日、最大都市イスタンブールにリビアとイタリアの首脳を招き、移民問題などについて協議したと明らかにした。
それによると、エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領はイタリアのメローニ(Giorgia Meloni)首相とリビアのドベイバ(Abdul Hamid Dbeibah)首相と会談。移民問題やその他の協力分野について協議したという。
トルコ大統領府は声明で、「エルドアン大統領は不法移民の流れなど、地中海沿岸地域が直面している課題に対して、3カ国間の協力の重要性を強調した」と述べた。
また大統領府は「移民の流れを阻止するためには長期的かつ持続可能な解決策が必要であり、それを実現するには多国間の連携が欠かせない」と強調した。
リビアは2011年の革命以来、欧州への亡命を希望するアフリカ・中東・アジアの亡命希望者の中継地になっている。
同国で活動する人身売買組織は不安定な情勢を利用して利益を上げているとみられ、エジプト、アルジェリア、スーダンなど、少なくとも6カ国から移民を北部の海岸に移送。ゴムボートや木造船に乗せ、地中海に送り出している。
国連の専門機関である国際移住機関(IOM)は先月末、リビア東部トブルク沖で移民を乗せた船が転覆し、少なくとも18人が死亡、50人が行方不明になっていると報告した。
IOMによると、過去8カ月間で、リビア沖で少なくとも434人の移民が死亡、611人が行方不明になり、1万4100人以上が沿岸警備隊に拿捕され、収容施設に送られたり、本国に送還されたという。
イタリア南部の島々は移民のホットスポットであり、リビアとチュニジアから出港する移民船の目的になっている。