トルコ外相「イスラエルとクルド組織がシリアの安定脅かしている」
シリアは昨年12月にアサド政権が崩壊して以来、内戦の傷を癒すのに苦労している。
の兵士(Getty-Images).jpg)
トルコのフィダン(Hakan Fidan)外相は13日、イスラエルとクルド系組織がシリアの安全保障と安定を脅かしていると非難した。
フィダン氏は首都アンカラでシリア暫定政府のシェイバニ(Asaad Hassan al-Shibani)外相と会談。共同記者会見で、イスラエルとクルド系組織に対し、シリアの安定を脅かす行為をやめるよう求めた。
またフィダン氏は「イスラエルとクルド人自治区の民兵組織シリア民主軍(SDF)はシリアが再建を目指す努力を妨害している」と指摘した。
さらに「イスラエルがシリアで特定の困難を助長した」と強調。「イスラエルの安全保障は隣国の安全保障を損なうことで達成できない」と警告した。「隣国の安全を確保すべきだ。シリアを不安定化させようとしたり、そのための措置を講じたりすれば、他の危機を引き起こす可能性がある...」
シリアは昨年12月にアサド政権が崩壊して以来、内戦の傷を癒すのに苦労している。
南部スウェイダ県では先月、アラブ遊牧民ベドウィンの武装勢力と地元のドルーズ派の治安部隊および民兵が衝突し、銃撃戦に発展。子供を含む多くの一般人が巻き込まれ、1000人以上が死亡、数千人が負傷した。
暫定政府とSDFとの間でも緊張が高まっている。
暫定政府は今年3月、SDFと国家機関を統合することで合意に達したと発表。シャラア(Ahmed al-Sharaa)暫定大統領がダマスカスでSDFのアブディ(Mazloum Abdi)司令官と会談した。
しかし、この合意の履行は行き詰まっており、双方の間で暴力事件が多発している。
シリアの様々な民族・宗教団体の代表は先週、SDFの支配下にある北東部の都市で会合を開き、地方分権国家の樹立と、宗教的、文化的、民族的多元主義を保証する新憲法の起草を求めた。
暫定政府はこの会合を批判し、出席者の中には分離独立の野望を持った者もいたと主張した。
この結果、SDFはフランス・パリで予定されていた会合への出席を拒否。この日程はまだ決まっていない。