◎スウェーデンとフィンランドは5月、ロシアのウクライナ侵攻を受け、NATOに加盟を申請した。
2022年5月18日/ブリュッセルのNATO本部、フィンランドとスウェーデンの加盟申請書を持つストルテンベルグ事務総長(Johanna Geron/Pool/AP通信)

トルコ政府は6日、フィンランドのNATO加盟にはトルコに対する武器禁輸制裁を解除する必要があると警告した。

チャブシオール(Mevlut Cavusoglu)外相はフィンランド外相・国防相との会談に先立ち、「武器禁輸制裁の解除を宣言すればフィンランドのNATO加盟を批准する用意がある」と述べた。

フィンランドの代表団は8日にアンカラを訪問する予定だ。

チャブシオール氏は記者会見で、「フィンランドから武器禁輸を解除したという声明をまだ聞いていない」と述べ、代表団をけん制した。

またチャブシオール氏は「まもなく声明が出ると期待している」と述べた。

スウェーデンとフィンランドは5月、ロシアのウクライナ侵攻を受け、NATOに加盟を申請した。NATO加盟には現加盟30カ国の承認が必要であり、ロシアの同盟国であるトルコが最大の障害と考えられている。

トルコはこの両国がテロ組織に指定しているクルド人武装勢力を匿っていると非難し、これらの勢力を取り締まり、指名手配犯の身柄を引き渡したうえで、トルコに対する武器禁輸制裁を解除するよう迫っている。

スウェーデンは9月、トルコがシリア北部に軍事侵攻した際に科した武器禁輸制裁(2019年発効)を解除すると発表した。

トルコ議会は2カ国が要請に応じない限り加盟を批准することはないとしている。

2カ国の加盟を批准していない国はトルコとハンガリーのみ。ハンガリーは来年初めに批准すると発表した。

2022年6月28日/ブリュッセルのNATO本部、トルコ、スウェーデン、NATOの首脳(Bernat Armangue/AP通信)
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