◎エルドアン氏は与党・公正発展党(AKP)の集会でコーラン焼却デモを許可したスウェーデン警察を犯罪者と呼んだ。
トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は29日、NATO加盟を目指すスウェーデンで行われたコーラン焼却デモを「とんでもない、本当にどうしようもない暴挙」と非難した。
エルドアン氏は与党・公正発展党(AKP)の集会でコーラン焼却デモを許可したスウェーデン警察を犯罪者と呼んだ。
スウェーデン警察は今週、コーラン焼却デモを禁じるという措置が裁判所で覆されたため、表現と言論の自由を理由に首都ストックホルム中心部のモスク近くでデモを行うことを許可した。
エルドアン氏は演説の中で、スウェーデンのNATO加盟は遠のいたと示唆した。「我々はイスラムの神聖な価値観を侮辱することは表現の自由ではないことを、思い上がった西側の連中に思い知らせることになるでしょう...」
「我々はイスラムの敵やテロ組織と闘うという協調的な努力がなされるまで、可能な限り強い態度で反発していきます。ありがとう...」
スウェーデンは昨年、ロシアのウクライナ侵攻を受けNATO加盟を申請。リトアニアで来月予定されているNATO首脳会議までに加盟への道が切り開かれることを期待していた。
NATO第2の軍事大国であるトルコはスウェーデン政府が反イスラムデモやクルド人テロ組織に甘すぎると非難し、対応を改めない限り、NATO加盟は難しいと示唆している。
スウェーデンは最近、刑法を改正してこれらの組織への取り締まりを強化したが、トルコは組織の構成員や支持者が自由にデモを組織し、市民をリクルートし、資金を調達できていると主張している。