◎イスタンブール警察は市内でのデモや集会を禁じている。
トルコ・イスタンブールで女性の権利拡充を訴えるデモに参加した数十人の女性が警察に拘束された。現地メディアが25日に報じた。
それによると、女性たちは11月25日の「女性に対する暴力撤廃の国際デー」に合わせてデモを行おうとしたところ、警察に取り囲まれたという。
イスタンブール警察は市内でのデモや集会を禁じている。
警察はデモに先立ち、イスティクラル通りと中央広場の入り口を封鎖。近くの地下鉄駅も閉鎖された。
女性たちはイスティクラル通りに入ろうとしたが、警察に取り囲まれ、あっという間にどこかに連行されてしまった。
女性たちは通りに入る前にエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領に抗議し、女性の権利拡充とイスタンブール条約への復帰を訴えた。
エルドアン政権は2021年、欧州評議会の国際人権条約であるイスタンブール条約から離脱し、女性の権利団体や欧米諸国から批判を浴びた。この条約は2011年にイスタンブールで調印された。
エルドアン氏はLGBTQ+(性的少数者)の人々を「ポンコツ」「気持ち悪い連中」などと呼んだことがある。
エルドアン氏は25日、イスタンブール条約への復帰を求める声を退け、女性を含む全国民の基本的人権を保障するという政府のコミットメントを再確認した。
地元の人権団体によると、今年1~11月の間に全国で男性に殺害された女性は確認できているだけで411人にのぼるという。