オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1980年代に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。
シリア北部、ロシア軍とトルコ軍の合同パトロール部隊(Getty Images)

トルコ国防省は24日、シリア北部におけるロシア軍との合同パトロールを約1年ぶりに再開したと明らかにした。

それによると、両部隊はトルコとシリア国境のシリア側約30キロの範囲をパトロールしたという。

トルコ・シリア連合軍は2019年、クルド当局からこのエリアを奪還した。

ロシアはアサド政権との良好な関係を維持。トルコは関係修復の最中である。

シリアのアサド(Bashar Assad)大統領はトルコ軍がシリアから撤退し、トルコがシリアでテロリストとみなされている武装勢力への支援を打ち切った場合のみ、エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領と会談すると主張している。

トルコ外務省によると、ロシアとトルコは2019年11月に初めてこの地域での共同作戦を開始し、昨年10月に中断するまで344回パトロールを行った。

同省は声明で、「我が国の国境と同地域の安全を確保し、シリア北部の安定を確立するため、ロシア当局との合同パトロールを継続する予定である」と述べた。

両部隊はトルコでテロ組織に指定されている「クルド人民防衛部隊(YPG)」の司令部や拠点などを特定するため、週に数回、この地域をパトロールする予定だ。

トルコ政府はYPGをクルド労働者党(PKK)の関係組織とみなしている。米国とEUもPKKをテロ組織に指定している。

しかし、米政府は2014年、シリアにおけるイスラム国(ISIS)との戦いでクルド人とアラブ人の合同部隊「シリア民主軍」の傘下であるYPGと連携。支援を続けている。

この連携はNATOの同盟国である米国とトルコの緊張を高めることになった。

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