▽オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。
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トルコ国防省は6日、治安部隊がこの1週間で「クルド労働者党(PKK)」の戦闘員26人を殺害したと明らかにした。
それによると、治安部隊はイラク北部とシリアでの軍事作戦でPKK戦闘員を殺害したという。それ以上の詳細は明らかにしていない。
国防省は声明で、「トルコ軍は国民の安全のため、この地域での作戦と捜索活動を継続する」と述べた。
PKKの創設メンバーであるアブドラ・オカラン(Abdullah Ocalan)受刑者は先週、武装解除と組織の解散を求める声明を発表。PKKはこれを受け、一方的に停戦を宣言した。
オスマン帝国時代から続くトルコ人とクルド人の紛争は1984年に本格化し、数万人が死亡したと考えられている。その最前線にいるのがPKKである。
オカラン氏は獄中からPKKに対し、議会を招集し、武器を捨てて解散する決定を下すよう促していた。
一方、米政府の支援を受けるクルド人自治区の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」はオカラン氏の停戦要請について、「他のクルド組織には適用されない」としている。
しかしトルコ政府は、トルコ、シリア、イラクを問わず、PKKと結びついていると全てのクルド組織は解散しなければならないと述べている。
エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は先週、いつでも攻撃できる体制を整えていると警告。必要があれば、クルド組織に対する「より強力な」軍事作戦を決行すると述べた。
SDFは昨年末、シリア北部のトルコ国境付近の領土を奪還するため、トルコ政府が支援する「シリア国民軍(SNA)」に対する反攻を開始した。
SDFは米の支援を受け、シリアにおけるイスラム国(ISIS)との戦いで主導的な役割を果たしてきた。その先頭に立つのは「クルド人民防衛部隊(YPG)」で、トルコ政府はこれをテロ組織に指定しているPKKの同盟組織とみなしている。