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トルコ、国産防空駆逐艦の建造開始、多層防空システム「スチールドーム」の一環

これはトルコが進める多層防空システム「スチールドーム(Steel Dome)」の一環であり、駆逐艦はその海上プラットフォームとして機能する見通しである。
トルコ海軍の艦船(Getty Images)

トルコ政府が同国初の国産防空駆逐艦の建造を正式に開始した。国防産業庁(SSB)が27日、明らかにした。

これはトルコが進める多層防空システム「スチールドーム(Steel Dome)」の一環であり、駆逐艦はその海上プラットフォームとして機能する見通しである。

SSBによると、建造地はイスタンブールの海軍造船所。建造工事はすでに始まっているという。

この新型駆逐艦のプロジェクト名はTF-2000であり、以前よりトルコ海軍が導入を計画してきた。

TF-2000は全長149メートル、排水量約8300トン、垂直発射システム(VLS)を備えた多用途駆逐艦で、対空・対ミサイル防衛能力を主な任務とする。

主レーダーや電子戦装備、各種ミサイルやセンサーなど、艦に搭載されるシステムの大半は国産になる予定だ。

またTF-2000はトルコが昨年発表したスチールドーム対空防衛システム、陸海空およびミサイル防衛を統合する多層防空システムの“海上の核”と位置づけられており、トルコの防衛・安全保障体制強化における重要な柱となる。

SSBは26日、スチールドームを強化するため、同国の防衛大手ロケットサンと65億ドル相当の契約を締結したと発表していた。

トルコは現在、TF-2000を含む複数の防空要素の整備を進めている。これにより、トルコの防衛産業の自立化と、対外依存の削減を一段と推し進める狙いがある。

今回の建造開始は、トルコ海軍にとって戦略的重要性が高く、将来的には地中海、エーゲ海、黒海といったトルコ周辺の海域で、ミサイルや航空脅威に対する防衛能力を大幅に強化する意味を持つ。

また、国産兵器や国産艦艇の運用拡大は、トルコの防衛産業と輸出能力の向上にもつながる可能性がある。

ただし、同駆逐艦の完成には数年を要する見込みであり、実戦配備や能力発揮までは段階的な整備と試験が必要である。

システム全体の展開規模や、他国との海域における安全保障バランスの変化も注目される。トルコの防衛政策と地域における軍事バランスへの影響が今後問われるだろう。

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