◎チュニジアは2011年のアラブの春につながる民主化運動(ジャスミン革命)の発祥地であり、シリアのアサド政権を長年にわたり厳しく非難してきた。
チュニジア政府は18日、シリアのメクダド(Faisal Mikdad)外相が首都チュニスを公式訪問し、ナビル(Nabil Ammar)外相と会談したと発表した。
チュニジアは2012年にシリアとの国交を断絶した。
国営メディアによると、メクダド氏は17日の夕方に現地入りし、ナビル氏と会談したという。メクダド氏は3日間チュニスに滞在する予定と伝えられている。
会談の詳細は明らかにされていないが、チュニジア外務省は声明で、「この訪問・会談は二国間の関係を回復する取り組みのひとつである」と説明した。
国営シリア・アラブ通信(SANA)は先週、チュニジアとシリアの外交官が会談し、在シリア・チュニジア大使館の運用再開で合意したと報じていた。
チュニジアのサイード(Kais Saied)大統領はその数日前に駐シリア大使を任命すると明らかにしている。
チュニジアは2011年のアラブの春につながる民主化運動(ジャスミン革命)の発祥地であり、シリアのアサド政権を長年にわたり厳しく非難してきた。
しかし、権威主義的な動きを見せるサイード氏は今年2月の大地震で危機的状況に陥ったシリアと外交関係を回復すると決めたようだ。
シリア政府もチュニスの大使館の運用を再開している。
アラブ連盟(Arab League)はシリアの資格を停止しているが、同連盟の事務局長は公式ウェブサイトの中で、「ほとんどの加盟国がシリアの再加盟を望んでいる」と述べている。