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トランプ大統領「ガザ戦争は終わった」人質解放へ

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は12日午後の時点で8万2028人(行方不明者含む)、負傷者は17万66人となっている。
2025年10月12日/エアフォースワンに乗り込むトランプ米大統領(ロイター通信)

トランプ(Donald Trump)米大統領は12日、パレスチナ・ガザ地区での戦争が終結し、中東地域が「正常化」に向かうと表明した。

トランプ氏はイスラエルに向かうエアフォースワンの機内で記者団の取材に応じ、世界各国の指導者が和平に向けた次のステップについて協議するために集まる中、「ハマスによる人質の解放を待っていた。戦争は終わった」と語った。

トランプ氏とエジプトのシシ(Abdel Fattah el-Sissi)大統領は13日にエジプト・シャルムエルシェイクでガザ和平サミットを主催する予定だ。

これにはフランス、イギリス、カナダ、イタリアなど、20カ国以上の首脳が参加する。国連事務総長も参加を表明した。

トランプ氏はこの地域の見通しについて尋ねられ、「正常化に向かうと思う」と答えた。

ロイター通信はイスラエル政府高官の話しとして、「人質の解放は13日(現地時間)の朝から始まり、生存している人質20人全員が一度に解放される予定」と報じた。

数万人のパレスチナ人が、過去2カ月間のイスラエル軍の攻撃の焦点となった北部ガザ市へ向けて北上を続けている。第一段階の停戦が戦争終結をもたらすことを期待してのことだ。

イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は12日のテレビ演説で、「明日は新たな道の始まりだ。建設の道、癒やしの道、そして願わくば...心を一つにする道だ」と述べた。

ガザ停戦合意第1段階は10日正午に発効。ハマスは発効後72時間以内、13日の正午までに生死を問わず、人質全員を解放・送還しなければならない。

ハマスは「ガザの統治に今後一切関与しない」という提案に難色を示し、「武装解除」という厳しい要求についてはまだコメントしていない。

またハマスはイスラエルが人質を取り戻し次第、合意を破って攻撃を再開するのではないかと懸念し、トランプ氏らに対し、イスラエルに合意を確実に履行させるよう求めている。

ガザ紛争におけるパレスチナ側の死者は12日午後の時点で8万2028人(行方不明者含む)、負傷者は17万66人となっている。

多くのボランティアが行方不明者を捜索している。建物の倒壊に巻き込まれるなどして行方不明になった市民は1万4000~1万5000人と推定されている。

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