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トランプ氏「イラン戦争2~3週間で終結」ホルムズ海峡封鎖続く中


トランプ政権はこれまで、イランに対し核開発の放棄やホルムズ海峡の再開を含む条件を受け入れるよう圧力をかけてきたが、今回の発言ではそうした外交的合意を戦争終結の前提としない姿勢を明確にした形だ。
2026年3月31日/米ワシントンDCホワイトハウス、トランプ大統領(AP通信)

トランプ(Donald Trump)大統領は3月31日、現在進行中のイラン戦争について、今後2~3週間以内に終結させることが可能との見通しを示した。トランプ氏はホワイトハウスの記者団に対し、イラン側との正式な和平合意がなくても、米国は軍事的目的を達成すれば撤退できると強調し、「我々は非常に早くこの戦争を終えることができる」と述べた。

今回の紛争は2月末に米国とイスラエルによる対イラン攻撃として始まり、すでに5週間以上が経過している。空爆やミサイル攻撃が続く中で、数千人規模の死者が発生し、中東地域全体に緊張が拡大している。戦火はイラン国内にとどまらず、レバノンやサウジアラビアなどにも波及し、イスラエルと親イラン組織ヒズボラの衝突激化など、地域的な軍事衝突の連鎖を引き起こしている。

トランプ政権はこれまで、イランに対し核開発の放棄やホルムズ海峡の再開を含む条件を受け入れるよう圧力をかけてきたが、今回の発言ではそうした外交的合意を戦争終結の前提としない姿勢を明確にした形だ。トランプ氏はイランの軍事能力、とりわけ核開発能力を大幅に削ぐことが主目的であり、それが達成されれば米軍は撤退すると説明した。

一方、イラン側は公式な交渉の存在を否定、革命防衛隊は地域内の米国企業などに対する攻撃を示唆するなど、対抗姿勢を強めている。さらに、ホルムズ海峡の封鎖問題も依然として解決されておらず、世界のエネルギー供給に大きな影響を与えている。湾岸諸国や国際社会は緊張緩和、中国やパキスタンなども即時停戦を呼びかけている。

この戦争は米国内の政治・経済にも影響を及ぼしている。原油価格の上昇を背景にガソリン価格が高騰し、家計負担が増大しているほか、11月の中間選挙を控える中で政権への批判も強まっている。世論調査では、多く有権者が戦略目標の達成よりも早期終結を優先すべきだと考えていることが示され、政権の対応に対する圧力となっている。

トランプ氏はこれまでも戦争の期間について複数の見通しを示してきたが、今回の「2~3週間」という発言は、これまでで最も明確な終結時期の提示とされる。ただし、戦闘は依然として継続中で、具体的な撤退計画や外交的枠組みは明らかになっていない。

専門家の間では、米国が空爆中心の作戦のみでイランの軍事能力を完全に無力化できるかについて疑問も出ている。実際、イランはミサイル攻撃や代理勢力を通じた反撃を続けており、紛争の長期化やさらなる地域拡大のリスクも指摘されている。

トランプ政権は「短期決着」を強調する一方で、戦争の最終的な目的や終結条件は依然として曖昧である。今後数週間で実際に戦闘が終結するのか、それとも新たな段階に移行するのかは不透明で、中東情勢は引き続き予断を許さない状況が続いている。

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