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トランプ氏がイラン最高指導者選びに関与?「ハメネイ師の次男は不適格」

トランプ氏はロイター通信のインタビューでモジタバ氏を「軽薄で受け入れられない人物」と評し、米国がイランの将来の指導者選択に関与すべきだとの立場を強調した。
2026年3月5日/イラン、首都テヘランの通り(ロイター通信)

米国のトランプ(Donald Trump)大統領は5日、イランの最高指導者であった故ハメネイ(Ali Khamenei)師の後継者選びに関して、次期指導者候補として名前が挙がっていたハメネイ師の次男モジタバ・ハメネイ(Mojtaba Khamenei)氏を「不適格」と明確に否定し、米国がイラン内部の指導者選定に関与する意向を示した。これは米国とイスラエルがイランに対する軍事攻撃を継続する中での発言であり、地域情勢の緊張が一段と高まっていることを示すものだ。

トランプ氏はロイター通信のインタビューでモジタバ氏を「軽薄で受け入れられない人物」と評し、米国がイランの将来の指導者選択に関与すべきだとの立場を強調した。この発言は国内外で波紋を呼んでいる。トランプ氏は具体的な次期指導者像について言及しなかったが、ハメネイ師の後継選出をめぐる混乱に米国が影響力を行使する可能性を示唆した格好だ。

イランへの軍事攻撃はロシア・ウクライナ情勢や中東全域での安全保障に重大な影響を及ぼしている。今回の紛争は米国とイスラエルによる先制攻撃で始まり、多数の死傷者が出ている。トランプ政権はイランが米国とその同盟国に対する「差し迫った脅威」であるとの認識を示し、これを排除するためと攻撃を正当化してきたが、国際法や正当性を巡る批判も出ている。

米議会ではトランプ氏の軍事行動を制限する動きもみられたが、上院は4日、トランプ政権がイランへの攻撃を継続する権限を制限する決議案を反対多数で否決した。共和党が多数派を占める上院ではトランプ氏に対する支持が根強い。これによりトランプ氏は議会の承認なしに軍事行動を継続する余地が維持され、戦闘は収束の兆しを見せていない。

中東地域では戦闘が激化し、イランは反撃としてミサイルやドローンをイスラエルや湾岸諸国に展開している。この影響で多数の民間人が避難を強いられ、インフラ被害も拡大している。イラン国内では学校や都市部への攻撃で犠牲者が急増、人道的危機への懸念が国際社会でも強まっている。

また、米国務省は中東全域の米国人に対して退避勧告を発するとともに、大使館員の一部に退避命令を出し、中東情勢の深刻さを示している。トランプ政権は外交的解決策を模索する姿勢も示す一方、停戦交渉や交渉条件での隔たりが依然として大きく、戦闘終結には時間がかかる見通しだ。

地域情勢の不安定化は原油供給や国際経済にも影響を及ぼし、エネルギー価格の高騰や物流の混乱も懸念されている。米国とイスラエルによる攻撃が戦略的にどのような目的を持つかについて議論が続く中、国際社会は中東危機の長期化を警戒している。

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