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トランプ氏がイランに警告「エネルギーインフラを攻撃する」


トランプ氏は声明で、ホルムズ海峡が封鎖されたままなら「エネルギーインフラ、発電所、石油施設などを破壊する」と警告した。
2026年3月30日/イスラエル、北部ハイファ、イランのミサイル攻撃を受けた石油関連施設(ロイター通信)

トランプ(Donald Trump)米大統領は30日、イランに対して新たな警告を発した。中東での戦闘が続くなか、イランがホルムズ海峡の封鎖を続ける場合、米国は同国のエネルギー関連インフラに対して軍事的な攻撃を実施する可能性があると述べた。またトランプ氏は和平交渉についても言及したが、イラン側は米国が提示した和平案を「非現実的」として強く拒否している。

トランプ氏は声明で、ホルムズ海峡が封鎖されたままなら「エネルギーインフラ、発電所、石油施設などを破壊する」と警告した。また、和平交渉については「新しく合理的な体制との間で直接・間接の協議が行われている」と述べ、パキスタンが仲介役として両国の対話を進める準備をしていると語った。さらに「合意が成立する可能性は高いと思っている」と述べつつ、合意に至らなければ強硬策を取る意向を示した。

一方、イラン外務省の報道官は30日、米国が提示した和平案について、「過剰で非現実的かつ非論理的」などと一蹴した。また報道官は、米国の要求がイランの主権を損なう内容を含んでおり、現実的な妥協点を欠いていると述べた。そして、パキスタンやトルコ、サウジアラビアなどが中東の緊張緩和に向けた協議を進める一方で、イランはこの米国中心の枠組みへの関与を否定した。

イラン政府は和平交渉の進展を示す米側の主張を否定してきた。AP通信は当局者の話しとして、「戦争終結を決定するのはイラン政府自身であり、米側が交渉を進めているとする見方は現実的ではない」と伝えている。戦闘は長期化するとの立場を崩しておらず、敵対行為を止める意思はないと強調した形だ。

緊張が高まる背景には米イスラエルによる軍事行動に対するイランの反発がある。イランはミサイルや無人機(ドローン)による攻撃を続け、これに対してイスラエルは報復攻撃を行っているほか、地域内の他の勢力も衝突に巻き込まれている状況だ。ホルムズ海峡周辺では国際的な石油輸送が阻害され、これが世界的なエネルギー市場にも影響を及ぼしている。

パキスタンなど一部の国は、紛争解決に向けた外交努力を強化している。パキスタンの外相らは29日、首都イスラマバードで地域外相会談を開催し、イラン戦争を止める道として対話と外交の重要性を確認した。彼らは今後数日中に米国とイランの協議を主催する用意があると表明し、恒久的な和平への道筋を模索している。

しかし、双方の立場の隔たりは大きい。米国が和平案の受け入れを前提に交渉の進展を主張する一方で、イランはその内容を受け入れがたいと反発、戦闘終結の見通しは不透明なままだ。ホルムズ海峡の封鎖とそれに対する軍事的圧力は地域の緊張を一段と高める要因となっている。

中東情勢は依然として流動的で、米国とイランの対立が国際社会の大きな懸念材料となっている。

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