米イラン紛争長期化避けられず、米軍は地上戦で高濃縮ウラン奪取か
中東の軍事衝突は地域紛争の枠を超え、世界経済やエネルギー供給に影響を及ぼす事態となっている。
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米国とイランの戦争が激化し、双方ともに短期的な終結の見通しを示していない。トランプ(Donald Trump)米大統領は11日、作戦を継続する姿勢を強調し、イラン側も対抗措置を強めている。こうした中、イラク沖で石油タンカーが攻撃を受け炎上し、中東地域の緊張をさらに高まっている。
今回の衝突は米国とイスラエルによるイランへの大規模空爆を契機として2月末に本格化した。この先制空爆では軍事施設やインフラが標的となり、その後イランはミサイルやドローン攻撃で報復した。これまでに2000人余りが死亡したとされ、犠牲者の多くはイランやレバノンの市民である。国連児童基金(ユニセフ)によると、1100人以上の子どもが死亡または負傷したという。
海上でも戦闘の影響が広がっている。イラク南部の港湾付近では燃料タンカー2隻が攻撃を受け、火災が発生した。爆発物を積んだ無人艇による攻撃の可能性が指摘され、乗組員38人が救助されたものの、少なくとも1人が死亡した。石油流出や航行停止も確認され、地域の海上輸送に大きな混乱が生じている。
さらに、世界のエネルギー供給の要衝であるホルムズ海峡周辺でも緊張が続いている。イランは同海域に機雷を敷設したとみられ、航行する船舶に対する攻撃も発生している。世界の石油輸送の2割が通過するこの海峡の安全が脅かされたことで、海運会社は航行を避ける動きを見せ、国際エネルギー市場への影響が懸念されている。
原油市場も大きく反応している。タンカー攻撃の報道を受け、原油価格はこの1週間で急騰した。供給不安の拡大を受けて、国際エネルギー機関(IEA)は11日、加盟国32カ国と協調し、計4億バレルの石油備蓄を市場に放出する緊急措置を決定した。米国はこのうち1億7200万バレルを戦略石油備蓄から供給する予定である。
トランプ氏は軍事作戦について、「任務を完了させる必要がある」と述べ、戦闘継続の意志を示した。一方、イラン側は海上攻撃や経済的報復を示唆し、原油価格が1バレル=200ドルに達する可能性があると警告している。双方の強硬姿勢により、停戦に向けた外交的な動きは見えていない。
中東の軍事衝突は地域紛争の枠を超え、世界経済やエネルギー供給に影響を及ぼす事態となっている。海上輸送の安全確保や原油価格の安定化をめぐり、国際社会の対応が問われている。戦闘が長期化すれば、エネルギー市場の混乱や人道危機がさらに拡大する可能性が高い。
