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米ロサンゼルスの反イラン集会にトラック突っ込む、運転手拘束、2人軽傷

事件は午後3時30分ごろ、ウエストウッドの連邦ビル付近の通りをデモ隊が行進していた際に発生した。
2026年1月10日/イラン、首都テヘラン、政府に抗議する人々(ロイター通信)

カリフォルニア州ロサンゼルスの西部地区で11日午後、イラン国内の抗議運動への連帯を示す集会にトラックが突っ込む事件が発生した。複数の地元メディアと警察の発表によると、集会には数百人が集まり、トラックが突っ込んだ後、参加者らは逃げ惑い、現場は一時騒然としたという。事件の詳細や動機について、当局が調査している。

事件は午後3時30分ごろ、ウエストウッドの連邦ビル付近の通りをデモ隊が行進していた際に発生した。報道によると、トラックは群集に向かって突っ込み、何人かと接触したように見え、ロサンゼルス市警が数ブロック先でトラックを止め、運転手を拘束したという。トラックには英語とアラビア語のスローガンが掲示されていたという報告もある。

警察は運転手の男を拘束し、詳しい事情を聴いている。男の身元や突入の意図については明らかにされていない。デモ隊の一部はこの男に対して怒りを露わにし、警察官が割って入るまでトラックを取り囲んで抗議する場面も見られた。

負傷者については、少なくとも2人がトラックと接触したとみられ、重傷者は確認されていない。ロサンゼルス消防局によると、この2人はいずれも現場で手当てを受けた後、病院への搬送を拒否したという。現場ではさらに別の負傷者の報告もあったが、公式な確認は取れていない。

この集会はイラン政府による抗議運動の弾圧に対し国際的な連帯を示す目的で開かれていたもので、参加者らはイスラム体制に反対し、民主化を求める声を上げていた。イランでは昨年末から続く抗議活動に対し厳しい弾圧が行われ、治安部隊の要員を含めて500人以上が死亡、1万人以上が拘束されたとみられる。このため、ロサンゼルスを含む欧米各地で連帯集会やデモが開催されていた。

事件を受けてロス市警は、現場周辺の安全確保と交通規制を行い、デモ主催者と協力して混乱を防ぐ措置を取った。捜査当局はトラック突入が意図的な行為だったのか、運転操作の誤りによる事故だったのかを含めて捜査を進めており、暴力行為やヘイトクライムも視野に入れている。

この事件は、政治的緊張が高まる中での集会における安全性の問題を改めて浮き彫りにした。主催者側は今後も抗議行動を継続する意向を示し、地域社会や当局はデモの平和的な実施と参加者の安全確保に向けた対応を求められている。

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