タリバン暫定政権「アフガン難民強制送還しないで」隣国を非難
過去3ヶ月間でイランから強制送還されたアフガン人は約180万人。パキスタンからは18万4500人が送還された。
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アフガニスタンのタリバン暫定政権は30日、隣国イランとパキスタンがアフガン難民を違法に強制送還していると非難した。
難民の帰還を担当する高官は首都カブールの記者団に対し、「イランとパキスタンは違法に滞在していると主張するアフガン人に対し、帰国しなければ逮捕すると脅し、嫌がらせをし、圧力をかけている」と語った。
また高官は両国が国際規範、人道原則、イスラム教の価値観を無視していると主張した。
さらに、「アフガン難民が故郷に強制的に戻される規模と方法は、アフガニスタンの歴史上、前例のないものだ」と嘆いた。
過去3ヶ月間でイランから強制送還されたアフガン人は約180万人。パキスタンからは18万4500人が送還された。トルコからは今年初めから5000人以上が強制送還されている。
パキスタン当局は約1万人のアフガン人受刑者も送還している。
国連によると、その多くが21年8月の政変以降に故郷を離れた人々で、現在ホームレス状態にあるため、人道状況がさらに悪化する可能性があるという。
暫定政権は約600万人のアフガン難民が海外に残っていると推定している。
国連によると、過去数年間の自然災害により、アフガン国内の避難民数も急増。約250万人が何らかの理由で住居を失い、避難民キャンプなどに身を寄せている。