◎ワクチン接種は戸別訪問ではなく、モスクやフジュラ(応接室)などで行われる。
アフガニスタン、首都カブール、ポリオワクチンを接種する児童(Getty Images)

アフガニスタンのタリバン暫定政権は28日、全国34州のうち16州でポリオワクチン予防接種を開始したと発表した。キャンペーンは3日間続き、5歳以下の児童620万人を対象としている。

世界保健機関(WHO)によると、今年アフガンで確認されたポリオ感染者は23人。23年は6人であった。

ワクチン接種は戸別訪問ではなく、モスクやフジュラ(応接室)などで行われる。

保健省の報道官は誰が予防接種を行うのか、女性の医療従事者は参加できるのか、戸別訪問をやめた理由など、メディアの質問に答えなかった。

女性はモスクとフジュラへの立ち入りを禁じられている。

母親や女性の介護者は男性の同伴なしで外出できない。さらに、血縁や婚姻関係のない男性に近づくことも禁じられているため、ワクチン接種に参加できない可能性がある。

WHOは28日、タリバン政権に戸別訪問をやめた理由などを確認していると声明を出した。

ポリオは脊髄性小児麻痺とも呼ばれ、5歳以下の児童がかかることが多く、麻痺などを引き起こし、死に至ることもある。

死亡率はワクチン未接種の小児で2~5%、成人は15~30%、特に妊婦は重症化リスクが高い傾向にある。

アフガンと隣国パキスタンは世界で唯一、ポリオを根絶できていない。パキスタンは28日、今年3回目の大規模ワクチンキャンペーンを開始した。

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