◎アフガンで生活する女性の多くがNGOで働き、生計を立てている。
国連は24日、アフガニスタンで活動するNGO(非政府組織)から女性を排除するというタリバンの禁止令を糾弾した。
タリバン指導部はNGOの女性スタッフが服装規定を守っていなかったと主張し、禁止令を擁護している。
米国のブリンケン(Antony Blinken)国務長官は禁止令が壊滅的な結果をもたらすと警告した。
アフガンで生活する女性の多くがNGOで働き、生計を立てている。そして、多くのNGOが国連などの支援を受け、貧しい人々に食料は医薬品を届けている。
あるNGO関係者はタリバンを「大バカ者」と呼び、「無能な指導者の尻ぬぐいにウンザリしている」とツイートした。「NGOは国民を守れないタリバンの代わりに食料や物資を届けているのです!」
あるNGO職員はAP通信に、「多くの女性が生計を失うことになる」と語った。
NGOで働いているという女性は「職員の8割は女性であり、禁止令は廃業を意味する」と述べた。
報道によると、タリバン経産省は国内外のNGOに書簡で女性の就労を禁じるよう命じたという。命令に従わないNGOはライセンスを取り消すとしている。
またタリバンは、「女性職員はヒジャブ(スカーフ)を着用せず、シャリア(イスラム法)を破った」と主張した。
ブリンケン氏は声明で、「この決定は女性の権利を著しく損ない、支援を必要とする数百万人を追い詰めることになる」と警告した。
またブリンケン氏は「世界の人道支援活動を支えているのは女性であり、この決定は壊滅的な結果を招きかねない」と深刻な懸念を表明した。
国連は今すぐ禁止令を取り消すよう求め、「この決定は人道に背くものだ」と断じた。
国連NGOおよび国連の支援を受けるNGOはアフガンの人道支援活動で大きな存在感を示している。
報道によると、アフガンで活動するNGOなどで構成される団体は緊急会議を招集したという。
子どもの権利保護団体「セーブ・ザ・チルドレン」は24日、女性の就労が認められなければ、多くのNGOが閉鎖せざるを得なくなると警告し、タリバン当局と面会する予定と明らかにした。