◎タリバンは2021年の政変以来、女性・女児の基本的人権を消し去り、差別的な政令を公布してきた。
国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)は10日、タリバン暫定政権に対し、基本的人権を保障するよう改めて強く要請した。
UNAMAは世界人権宣言採択75周年を祝う声明で、「タリバンはアフガン市民の人権を守るという義務を果たす必要がある」と述べた。
タリバンは2021年の政変以来、女性・女児の基本的人権を消し去り、差別的な政令を公布してきた。女性は公園を含む公共施設への立ち入りを禁じられ、その制限は世界的な非難を巻き起こしている。
UNAMAはタリバンが人権を軽視していると強調。「超法規的殺人、拷問・虐待、体罰、恣意的な逮捕・拘禁、その他多くの人権侵害を続けている」と断じた。
またUNAMAはアフガンで活動する多くの人権活動家が平和・正義・自由を守るために重い代償を払っていると述べた。
国連も10日付けの声明で、「アフガンの繁栄、結束、安定には人権の確保が必要不可欠である」と強調した。
米国務省は8日、アフガンの人権侵害をめぐり、タリバン幹部2人を制裁リストに追加した。
それによると、この2人は中等学校から女子生徒を排除する取り組みに深く関与したという。