◎アフガンでは2021年8月の政変以来、人道危機に直面した数百万人が国際機関の支援を受け生活している。
ノルウェー難民評議会(NRC)は4日、アフガニスタンのタリバン暫定政権が首都カブールで生活する市民約6000人に立ち退きを命じたと明らかにした。
それによると、その多くが別の地域からカブールに逃れた避難民で、掘っ立て小屋やテントで生活していたという。
NRCのアフガン担当は声明で、「タリバン当局はカブール近郊の広場などに設置された掘っ立て小屋やテントを取り壊し、800以上の家族に退去を命じた」と述べた。
また担当は「そのほぼ全てがホームレスであり、避難所を必要としている」と強調した。
NRCはタリバン当局に対し、次の居住地を決め、避難所を提供できる体制が整うまで、現在進行中の立ち退きを直ちに停止し、人々を保護するよう求めた。
アフガンでは2021年8月の政変以来、人道危機に直面した数百万人が国際機関の支援を受け生活している。
NRCによると、23年末時点で少なくとも420万人が政変後の紛争や暴力の影響で、もう150万人が自然災害の影響で避難民となっている。
昨年9月以降、約60万人のアフガン人がパキスタンから突然帰還したことで、国内避難民の数は劇的に増加。国連は予算が足りないとして、国際社会に支援を拡充するよう呼びかけているが、資金は思うように集まっていない。