◎タリバンが服装規定に従わない女性を逮捕したと公表したのは2021年8月の政変以来初めて。
アフガニスタンのタリバン暫定政権は4日、ヒジャブ(イスラム教のスカーフ)を正しく着用しない女性たちを逮捕したと発表した。
それによると、警察は首都カブールで女性複数人を逮捕したという。タリバンが服装規定に従わない女性を逮捕したと公表したのは2021年8月の政変以来初めて。
タリバンは女性・女児の基本的人権を制限する差別的な政令を数多く公布してきた。女性は公園を含む公共施設への立ち入り、就職、就学を禁じられている。
勧善懲悪省の報道官はカブールでヒジャブを正しく着用しない女性たちが逮捕されたと述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。
タリバンは2022年5月、女性に頭からつま先まで隠すブルカ(イスラム教のベール)の着用を推奨する政令を公布した。
AP通信によると、女性たちは3日ほど前に逮捕されたとみられる。
APはタリバン当局者の話しとして、「カブールやその他の都市では2年ほど前から▽女性がヒジャブを着用していない▽女性は目以外は隠すべきだという苦情が何件も寄せられていた」と伝えている。
勧善懲悪省は当時、全国の女性に対し、ブルカを着用するよう促していた。
アドバイスに従わなかった女性たちを逮捕するために女性警察官が派遣されたという噂もある。
同省の報道官は声明で、「逮捕されたのはイスラム社会に悪いヒジャブを広めた数少ない女性たちだ」と述べている。「彼女たちはイスラムの価値観や儀式に違反し、社会や他の尊敬する姉妹たちに悪いヒジャブを勧めたのです...」
また報道官は「この問題は司法に委ねられ、女性たちの保釈請求は認められる」と述べ、「ヒジャブを着用しない女性は逮捕されるだろう」と警告した。