◎旧タリバン政権はシャリア(イスラム法)に基づき、公開処刑、石打ち、むち打ちなどを行っていた。
アフガニスタンを統治するタリバンは14日、姦通や窃盗などで有罪判決を受けた20人を公開むち打ちの刑に処したと明らかにした。
タリバンはシャリア(イスラム法)に基づく強硬な統治を推し進めている。
南部ヘルマンド州政府の報道官によると、刑は州都ラシュカルガーの競技場で執行されたという。
20人はそれぞれ35~39回むちで打たれ、タリバンの幹部、聖職者、長老、地元の住民が見学した。
州報道官は声明で、「20人はその罪に応じて罰を受けた」と述べている。
タリバンは先週、政権復帰後初となる公開処刑を執行した。処刑されたアフガン人男性は殺人罪で有罪判決を受けていた。
ムジャヒド(Zabihullah Mujahid)報道官によると、タリバンの高官と市民数百人が銃殺刑を見学し、被害者の父親がアサルトライフルの引き金を3回引いたという。
この処刑は国際的な批判を浴び、グテレス(Antonio Guterres)国連事務総長は深刻な懸念を表明。米国務省も「タリバンが人権を尊重しない限り、アフガンに対する本格的な支援が再開することはない」と示唆した。
1990年代後半までアフガンを統治した旧タリバン政権はイスラム法に基づき、公開処刑、石打ち、むち打ちなどを行っていた。