◎執行官は女性3人と男性9人をそれぞれ21~39回むちで打った。
タリバン当局は23日、首都カブールの南に位置するロガール州で公開むち打ち刑を執行したと明らかにした。
AP通信によると、刑はロガール州内にあるスタジアムで執行されたという。
州政府は学者、酋長、長老、地元住民などを招待したと伝えられている。スタジアム内での撮影は禁止された。
執行官は女性3人と男性9人をそれぞれ21~39回むちで打った。12人の罪状は明らかにされていない。
AP通信は情報筋の話を引用し、「スタジアムには数百人が集まり、写真やビデオ撮影は禁止された」と報じている。
タリバンの報道官は先週、シャリア(イスラム法)を遵守すると誓った。
ロガール州政府は23日の声明で、「シャリアは唯一の解決策であり、遵守しなければならない」と述べている。
米軍の侵略で駆逐された旧タリバン政権は公開処刑、石打ち、むち打ちを当たり前のように行っていた。これらはすべてシャリアに基づいている。
20年にわたる反乱の後、タリバンは昨年8月に政権を奪取。女性の権利を尊重すると西側諸国に約束したが、中等学校から女子児童を排除し、女性の就職を厳しく制限し、公共の場でのブルカ(全身を覆うイスラム教のヴェール)着用を強制している。
タリバンの公開むち打ちは今月11日に初めて確認された。男女19人が窃盗、姦通、家出の罪でそれぞれ39回打たれた。
西側諸国はタリバンが女性の権利を含む基本的人権を尊重しない限り、本格的な援助は行わないと示唆している。
タリバンは国をまともに統治できず、国際的に孤立し、深刻な経済危機に直面している。国連によると、市民数百万人が食料と水の確保に苦労し、人道機関の援助に頼り切っている。