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▽会場入り口に掲げられた横断幕には「偉大なるシリア!アサド・シリアではない」と書かれていた。
2025年1月8日/シリア、首都ダマスカス、アサド旧政権の崩壊を祝うコンサート(AP通信)

アサド旧政権の崩壊から1カ月、シリアの首都ダマスカスで政変を祝うコンサートやイベントが連日開催されている。

アサド(Bashar Assad)前大統領は24年12月8日、タハリール・アルシャーム機構(HTS)率いる反体制派による電光石火の攻勢に対応できず、ロシアに逃亡。これにより、50年にわたるアサド一族の独裁に終止符が打たれた。

1月8日のコンサートには数千人が集まり、様々な歌手が政権崩壊を祝う演奏を披露した。

市内の複数のコンサートホールでも同様のライブやイベントが開催されている。

米ロサンゼルスで13年間亡命生活を送り、その間も歌手として活動してきた女性は欧州ツアー中、政変が起きつつあることを知った。

シリアの学生たちが設立した人道支援団体「モルハムボランティアチーム」が主催したコンサートにはこの女性を含む多くの歌手やグループが参加した。

ドキュメンタリー映画にも出演した故アブデルバセット・サルート(Abdel-Basset al-Sarout)さんのような民主主義を願う歌手たちは2011年に始まった蜂起から内戦に転じた時期に、シリア人を結集させる上で重要な役割を果たした。

このような歌手たちは反体制派とみなされ、アサド支持者の迫害の対象となり、国外に逃亡。戻ってこれるかどうかわからない状態だった。

市内のコンサートホールでは携帯電話のライトが星のように明滅し、涙を拭いながら歌う観客もいた。観客は歓声を上げ、新しいシリアの国旗、3つの星が描かれた革命旗を振った。

会場入り口に掲げられた横断幕には「偉大なるシリア!アサド・シリアではない」と書かれていた。

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