シリア大統領が米特使と会談、地域情勢について協議
シリアとイスラエルは米国仲介の下、シリア南部地域における緊張緩和について協議を進めている。
と米国のトム・バラック特使(AP通信).jpg)
シリア暫定政府のシャラア(Ahmed al-Sharaa)大統領が25日、首都ダマスカスで米国のトム・バラック(Tom Barrack)特使と会談した。シリア大統領府が明らかにした。
それによると、両氏はシリアおよび地域情勢について協議したという。
バラック氏は前日、イスラエルのネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相と会談し、南レバノンの情勢について協議していた。
シリアとイスラエルは米国仲介の下、シリア南部地域における緊張緩和について協議を進めている。
シリア南部スウェイダ県では先月13日、アラブ遊牧民ベドウィンの武装勢力と地元のドルーズ派の治安部隊および民兵が衝突し、銃撃戦に発展。子供を含む多くの一般人が巻き込まれた。
ドルーズ派はイスラム教シーア派の分派のひとつ。世界の約100万人のドルーズ派の半数以上がシリアに住んでいる。
他のドルーズ派のほとんどは1967年の第三次中東戦争でイスラエルがシリアから奪取し、1981年に併合したゴラン高原を含むイスラエルに住んでいる。
地元当局は一連の戦闘で1000人以上が死亡、数千人が負傷したと報告している。
暫定政府は衝突発生直後、この地域に向けて軍を派遣したものの、ドルーズ派の保護を名目にイスラエル軍が軍事介入したため、いったん撤退。イスラエル政府はその後、シリア軍がスウェイダに立ち入ることを許可した。